震災復興感謝祭 15年目の節目
平成16年10月23日午後5時56分、震度7、中越大震災。木籠集落は水没と壊滅的被害に見舞われました。忘れる事が出来ない日です。
復興への道筋は本当に苦難の連続でした。帰村、住宅移転、農業、畜産、伝統文化の維持etc。しかし全国からの温かい支援がありました。感謝の気持ち決して忘れません。皆さんと共に歩んで来た日々は本当に宝物。笑顔も泣き顔もありました。怒ったり、悔しい思いもみんなで共にしてきた15年です。
「起きた事は不幸であっても、生きてこうしてやれる事は幸せです。」松井治二の言葉が頭をよぎります。かけがいのない今を一生懸命に生きましょう。皆さんとこれからも素敵な日々を重ねて行きたいと思います。沢山の笑顔が溢れた最高の思い出の1ページが刻まれました。これから先の未来へ木籠の幸せの物語がずっとずっと続きますように願いを込めます。
感謝祭に来て下さった皆様、お手伝いをして下さったふるさと会の皆様、遠くから応援して下さった皆様本当にありがとうございました。これからも何卒よろしくお願い致します。
芋掘り体験
気になる天気予報でしたが、皆さんの元気なパワーで青空が広がり太陽の陽が差し込みました。みんなで手塩に育てた野菜達は今が収穫の最盛期です。サツマ芋は本当に皆さん大好きです。木籠住民、ふるさと会、郷見庵に来て下さるお客様でサツマ芋の収穫を楽しみました。「初めてサツマ芋を掘ります。」と言う方も参加して下さいました。ワクワクドキドキ。みんなの高まる気持ちはこちらにも伝わってきました。
土を掘り起こし芋が見えると「あった!」。「えっこらせ!えっこらせ!」と頑張って掘りました。「おっきいサツマ芋!!」と笑顔がこぼれます。みんなの笑顔はサツマ芋の大きさよりビックスマイル。焼き芋、蒸かし芋、収穫したサツマ芋をみんなで頬張りました。甘く優しい味のサツマ芋はみんなの愛情の賜です。
稲刈り~今年は豊作です~
9月16日、晴天にトンボが舞っています。しっかり実って頭を垂れた稲穂。猛暑を乗り越えて黄金色に沢山のお米を実らせています。今年もありがたく、頑張って刈り取るぞ。
今日は山古志ウオークの日と重なりました。途中、小松倉への坂道を登る選手たちが通り過ぎます。地元の小中学生たちも。がんばってくださ~いと応援すると、そっちもがんばってね~って声をかけてくださいました。
稲刈りの後ははざ掛けです。どんどんはざが埋まっていって、掛ける場所がなくなるんじゃない?。気を付けて頑張って!と声をかけながら、高~くのはざまでいっぱいに稲がかかりました。こんな豊作初めてだねと、疲れた身体に笑みがうかびます(^v^)
お待ちかねのお昼ご飯です。春の田植えに続いて秋の稲刈りも、福島南相馬から宍戸さんと東さんが駆けつけてくれました。関さんの音頭でみんなでかんぱ~い。積もる話に、今日の稲刈り話に、にぎやかにぎやか。昨日郷見庵で声を掛けたら、快く今日お手伝いに来てくださったご夫婦もありがとうございました。学生さんに、記者さんたちもご苦労様です。皆でごちそうを囲んで話に花が咲きました。
木籠のお盆
暑い暑い新潟の夏です。台風も気になるお盆でした。皆さん負けないで乗り越えたでしょうか。
木籠では8月12日にお盆を迎える夏の道普請を行いました。暑さに負けず、草はぐんぐん伸びました。男性の方々中心に、手分けして汗を滴らせながら草刈です。神社の周りの掃き掃除や、灯篭準備も。女性陣はご神体と神社の中をきれいに掃いて、さっぱりと水拭き。お宮様も清々とみえますね。ひと段落したら、木陰で一休み。スイカで喉を潤しました。ご苦労様でした。
さあ、8月15日は盆踊り当日です。猛暑に負けずがんばりま~す。先導しながらほら貝を吹くのは結構大変。後ろに続くみんなが応援します。神社に到着。宮司様の太鼓と笛の音で神事が始まりました。
その後、腹ごしらえです。宮司様を囲んで山古志牛の焼肉!ビールもすすみ、おにぎりをほおばります。梶金集落からの応援団も駆けつけて、みんなでわいわい。そのうち太鼓の音が呼び始めましたよ。
誘われるように、少しづつ踊りの輪ができてきます。歌声も響いて踊り手が集まりながら、合いの手も聞こえます。思い思いに、しなやかに、力強い太鼓と伸びやかな歌声に引き寄せられて、踊りの輪ができていきました。
かわるがわるに踊って、飲んで、話して、また踊って。暗くなってきてみんなの拍手で今年も幕を閉じました。参加してくださった皆さん、楽しんでくださった皆さん。今年もありがとうございました。
えご作り体験会
7月7日七夕です。郷見庵には大きな七夕飾りが揺れています。今日は木籠集会所で、初の試み「えご作り体験会」が行われました。えご作りの先生たちをお招きして、20人位の沢山の生徒さんが集まりました。ところで「えご」ってわかりますか?えご草という海藻です。それを丁寧に練って固めた郷土料理です。
まず乾燥したえごをよく洗い、水につけておきます。海の中で他の海藻に付いて生えているため、水で戻した後、丁寧にえご以外の植物のかけらなどを取っていきます。これをよく目を凝らしてがんばりましょう。きれいにえごだけになったら、水が透明になるまでよく洗い、さあ鍋に投入!銅のお鍋です。
ぐつぐつ沸騰してきたら、さあ泡だて器で手早く混ぜます。これはえごの繊維を細かく切り、滑らかにする作業です。その後、ゆっくり火にかけてひたすら木べらで練りま~す。ここからがペアで交代しながら30分以上がんばります。茶色のえごがゆっくり緑色に変わってきますよ。銅の化学作用です。
さあ、あとは最後に目の粗い布巾でこして残りのごみを取り滑らかにします。容器に移して粗熱をとり、その後冷蔵庫へ。明日から三日後くらいがおいしい食べごろだとか。
今日は、自分たちで作ったものは持ち帰り、先生方が持参してくださった青森、寺泊など様々な産地や味、色、硬さのえごを頂きました。基本的に酢味噌で頂くようですが、きな粉と黒蜜をかけたわらび餅風の和風スイーツまで。幅広く堪能させていただきました。貴重な体験ありがとうございました。自分の作ったえごを食べる日が楽しみですね。
ちまき・笹団子作り
6月23日、ちょっと梅雨曇りの涼しい山古志でした。恒例のちまき・笹団子作りにたくさんの方が集まってくださいました。新聞を見て来てくださった方も多く、新しい出会いの日にもなりました。
郷見庵のテントや外座敷の上で、チマキ班と笹団子班に分かれて始めます。それぞれふるさと会の会員が先生役になって、丁寧にお教えしますよ。皆さん次々にマスターして、教えあったり手つきもよくなってきました。片方をマスターしたら、次はチマキ作りへ、あるいは笹団子へと、交互に作り方を覚えて、あっという間に100個を超えて、笹が足りな~いと山へ笹取りに。
男性陣も何だか楽しそうに、女性陣は意外と力強くこねる姿も。チマキは大鍋でゆで、笹団子は蒸し器で蒸します。粗熱をとって、笹の香りがほんのりと美味しく出来上がりました。みんなでいただきます。
個性的で様々な形がありますが、山古志でとれた笹とスゲを使って思い思いに楽しんで作ったチマキも笹団子も格別でした。皆さん、また来年も来て下さ~い。
田植え日和
5月19日は木籠の田植えでした。真っ青な空の下、田んぼの水も温かみをもって裸足を気持ちよく包んでくれます。でも例年よりちょっと暑いかな…ちょっと地球が熱を出してしまったのではないかしら?と心配にもなりました。
オタマジャクシがちょろちょろ泳ぐ中、一つ一つ手植えで進みます。一列で進んでも、周りがプロ級だと、いつの間にか目の前に皆さんのお尻が並んでいたり、それでも慌てない慌てない。マイペースで楽しんでいます。おしゃべりに足を止めたり、田植唄に耳を傾けたり、ふるさと会が始まって10年以上続く恒例行事。気心の知れた仲間たち、新しい仲間たち、久しぶりの懐かしい顔も加わって、のんびり木籠時間を味わいつつ、身体で満喫する春行事です。
今年は2年ぶりの、福島南相馬の宍戸さん、東さんが来てくださいました。「お~い、ふるさとに帰ってきたよ」と、木籠をこよなく愛する仲間です。震災の痛みはいまも続くけど、木籠の仲間と山里に笑顔と明るい声を響かせる二人には、私たちも元気をもらいました。福島から長岡に根を下ろした槇さんと一緒に記念撮影 (^v^)
今日の私たちは、モデルもやっちゃいました。全国大会でも数々の賞を受賞する中越高校の写真部のみなさん。あちこちで一眼レフを構える高校生に、ちょっと意識しちゃったりして、草藪と泥の中でいい写真たくさん撮ってくださいました。
ことしも無事田植えが終わりました。これから地元住民の方々が大切に田んぼの管理をしてくださいます。夏にはぐんぐん緑の稲が丈を伸ばし、やがて穂がのぞき花が咲き、次第に黄金色に変わるまで、ことしのふるさと米もお楽しみに~。
さてさて、最後はお楽しみの時間。お母さん方のごちそうの数々がずら~り。山菜真っ盛りの時期なので、山菜てんぷら、ぜんまいの煮物、わらびに山タケノコと、山菜尽くしのフルコース。それから山古志牛汁やおはぎにおにぎり。何だか年々豪華になっているんじゃないかしら。おしゃべりに花咲かせお日様にたっぷりあたっておなか一杯、胸いっぱい。今年もごちそうさまでした。
春の道普請・ふるさと会総会
ホーホケキョと木籠に春がやってきました。今日は春の道普請。身体を動かすと少し汗ばむほどの陽気です。
集落の皆さんや、ふるさと会の仲間で、郷見庵のテント張り、お宮様のお掃除。大きな袋をもって、雪解け後のゴミ拾い。木籠集落や郷見庵への案内看板など、手分けをしてがんばりました。春を喜び、またたくさんの方々をお迎えする準備ができましたよ。
一仕事すんだら、今年で第10回目のふるさと会総会です。会長、事務局長のあいさつで始まりました。昨年度の行事報告、会計報告。そして、今年は何をやっていこうか。木籠の集落おこしの第一歩で、今年はヤーコンを植えてみようということになりました。
さて、令和もすぐそこ。第10回の総会と思うと、よくここまで続いてきたと感慨深い思いがします。皆さんが、それぞれのところで、楽しみながら時には踏ん張ってくださって、ありがとうございます。縁の下の力持ちがたくさん集まったふるさと会です。また今年もなごやかに山古志で集い、笑い、楽しみましょう。
早速、午後からは山菜採りを楽しみに、山へと出発したのでした (^v^)
春近し
三寒四温のこの時期、例年の山古志では3月の初めにはまだまだ1メートル半程の積雪がありますが、今年の桃の節句3月3日には積雪も60~70cm程度と少なく穏やかな陽気になりました。
この日、木籠にはふるさと会の常連と集落のおばーちゃん達が集まり、ひな祭りを祝いました。
皆さんが持ち寄った料理や牛汁、きのこ汁や手作りケーキ、更にはひな壇前でのお抹茶のお点前など賑やかな一日を過ごしました。
新年のはじまり 賽ノ神
1月13日、晴れ渡る青空、最高賽ノ神日和。集落の皆さんとふるさと会員みんなで準備が始まります。藁を編み、おんべを作り、沢山の願い事も短冊につるされました。お嫁さん来い来い、安産祈願、世界平和に、被災地の方々の安心できる生活をお祈りして。イノシシも現れ、みんなで記念撮影。みなさん晴れやかな笑顔です。
さて、お次は餅つき大会。みんなでチャレンジ。声援が飛び交います。木籠の地震の日から復興を紙芝居で。みんな子供の様に戻ったよう。お餅がつきあがったら、出来立てを頂きます。あんこ、お雑煮、牛汁とどれもおいしい。
これより、年男年女による賽ノ神の点火で~す。火をつけた藁でぐるっと取り囲んで火が付くと、煙がモクモク天高く上がり、賽ノ神が燃え上がりました。今年一年良い年になりますように。みんなの願い事が天に届きますように。
そのあとは、スルメ焼きや、みかん撒き、残り火での餅焼きと、賽ノ神の火を最後まで楽しみ、たくさんのおしゃべりに花を咲かせ、お開きとなりました。年の初めの楽しい一日、木籠もふるさと会もとっても良いスタートでした。