手作りの鈴の緒
8月10日、盆踊りに先立って、神社の掃除や様々な準備をみんなで協力してやりました。神社にお祈りするとき綱を引いて鈴を鳴らします。「鈴の緒」というのだそうですが、これも新しくつくりました!見慣れない作業に、みんな興味深々。昨日はいい音が鳴ってましたよね。
震災10年目の盆踊り
8月15日、山古志では、各々の集落の神社で盆踊りの準備が始まります。木籠のお宮様も夏の草木でみずみずしく飾られて、灯篭が立てられました。小雨は降ったりやんだり。降れば一休み、晴れ間を見てはテキパキと、それぞれの役割で準備が整いました。
聞こえてきましたよ、ホラ貝の音。お神酒をしっかりたずさえて、お供え物やらおちょこやらを持って、住民、里帰り家族、木篭に集まった皆で宮司様を囲んで、神社までおつれします。お宮の中で神事がとりおこなわれるなか、灯篭の明かりが灯り、焼きソバやお肉の焼けるいいにおい。さて、それぞれにお腹を満たして踊りが始まりますよ~。
夜が更けるにつれて、踊りの輪も広がります。木篭住民や里帰りの家族の他にも、県外から、新潟各地から、この10年間木篭と御縁をもったたくさんの方々の輪が踊りの輪になりました。また、祭りの準備からお宮での神事、太鼓のたたき手、唄い手、踊り手、10年の歳月はそれぞれの役割を、少しずつ次の世代へと引き継いでいるかのようでした。
「10年たってここまでこれた。でもこれはここにいる皆さんが一緒になってやってきてくれたおかげ、私たちだけではとてもできなかったことなんです」と松井区長はおっしゃいます。これからも、みんなそれぞれに、楽しみながら木篭に集まって、この輪をつないでいきたいと思うのです。
8月の行事予定
新潟地方もやっと梅雨明けを迎え酷暑の季節となってまいりました。
皆様方には体調管理に留意して元気に盛夏を乗り切ることをお祈りいたします。
恒例の盆踊りが近づいてきましたのでスケジュールをお知らせいたします。
震災10周年を迎える本年の盆踊り大会は盛大に行いたいと考えておりますので
振って参加くださるのをお待ちいたします。
1.夏の道普請 8月10日(日) 午前9時 郷見庵集合
・ 集落の道路脇の草刈
・ 盆踊り会場(諏訪神社境内)の草刈、お宮の清掃
2.盆踊り 8月15日(金) 諏訪神社
・ 3時より準備作業(幟旗設置、照明、灯篭準備等)
・ 5時ごろより集会所からお宮まで、ほら貝行列で神官を出向え、祝詞奏上
・ 6時ごろより境内で腹ごしらえ(焼肉他のごっそうでおもてなし!)しながら懇談。
・ 7時 盆踊り開始 (1~2時間)
たくさんの方々にお会いできるのを楽しみにしております。
ちまき・笹団子作り、七夕飾り
6月29日(日)芒種の月の事納、結の感謝をこめて、集まった20人で午前にちまきと笹団子づくりを、午後から七夕飾り作りを行いました。この日は朝から雨模様でしたが、午後からは真心の祈りに雨も止み、差し込む光がなぜか微笑んでいます。
まず10時から集会所で始まったちまき、笹団子づくり。あらかじめ下準備しておいた、米、笹、粉、餡子、菅、神楽南蛮味噌等、陰の労を労いながら笹の中に包んでいきます。皆さんフ゜ロ並みの腕前で、それぞれの作り方を披露しながら場が盛り上がっていきます。集落のあるおかあさんは「これをやらねえと力が出ねえだんが・・・。」(このちまき笹団子づくりをやらないといつもの活力が湧いてこないんですよ。)と言いながら満足そうに菅を巻いていきます。途中からは郷見庵で笹団子が買いたくて案内されて来たという新潟のある夫婦も加わり、作業はいつしか手作り教室に早変わり。その方はきっと母を想い出されたのでしょう。「懐かしい~」と涙目で、かみしめるような面持ちで手ほどきを受けておられました。
さて、お昼ごはんはもちろん出来立てのちまき、笹団子をいただきました。どれもおいしいのですが、自分も作ったと思うと余計おいしく感じるのは手前味噌味でしょうか。
その後、2時から七夕飾りを作りました。昨年は好評につき 2本作りましたが、今年は更にもう一本竹を用意して、それを郷見庵の駐車場のテントの脇に斜めに括り付けて、訪れる方に願い事を書いていただいて飾りに下げてもらうようにしました。出来上がった飾りはとても美しく、皆さんの祈りが象って光っているかのようです。(さらにもう一本、郷見庵の2階の廊下を挟んで反対側に、実物よりも美しい七夕飾りが・・・)
8年前、帰村の無事を祈って祝って始めた七夕飾りとちまき笹団子作り。今年は震災後10年の節目を迎えます。皆さんの願いが、ご苦労が、南相馬の皆さんの希望が、文化の天高く華開きますように。
6月29日 笹団子ちまきづくり・七夕飾り
笹の若葉がチマキ造りにちょうど良い季節になってきました。 本年もチマキ、笹団子造りと七夕飾りを以下のように計画いたしましたのでご案内いたします。ご都合の付く方の参加をお待ち致します。
6月29日
1・ チマキ、笹団子つくり AM10:00より
2・ 七夕飾り PM 1:00より
《本年も大きめの真竹2本と昨年の作った飾りと、新たな飾りを準備いたしますが皆様からも事前に手製の飾りも持ち寄っていただけると助かります》
早乙女の田植え
5月18日、木籠の風と空そして新緑を深呼吸。朝少し気がかりだった天気も、田の水が心地よいほどに暖かくなりました。早乙女の衣装に身を包み、一糸乱れぬ田植えのリズム。年々テキパキ作業が進むようになりました。慣れた手つきで手も足も口もとっても良く動きます。笑いのたえない楽しい田植えとなりました。
男性も昔ながらの絣に今どきの半パン。お母さんに教わってとってもさまになってます。毎年「愛」を植えるKさん。今年も健在。働き者の早乙女は足を泥んこにして黙々と頑張っておられました。
松井会長のお話を聞きながら、郷見庵で昼食をいただきます。外で皆でいただく昼食はふるさと会のお楽しみ。ウドのきんぴら、タケノコの煮物、木の芽やワラビ、旬の山菜盛りだくさん。それから特製牛肉入りの野菜汁。お母さん方ご馳走さま!体も心も大満足です。
春の道普請 ふるさと会総会
5月6日、GW最終日、木篭の春の道普請。今年は早い雪解けで庭先にもうゼンマイが干してありました。ゴミ拾い、山道を整えながら、郷見庵に戻ってくる人たちの手には山菜が・・・。郷見庵にもウドがたくさん並んでいます。
テキパキ道普請をおえて、お茶を飲みながら平成26年度ふるさと会総会へ。昨年度の行事、収支報告、そして今年の行事予定。震災10年目にしてまた1年がんばりましょう。「人助けとかでなく、自分が楽しむ場所、自分がやりたいことやっていく場所に」と松井会長。「震災3年目で木篭に戻った時のみなさんの目が忘れられない。郷見庵もいろいろ当初不安もありましたが、作って良かったですね」と地域計画連合の江田さん。今年もいよいよ本格スタートです。
南相馬の桜 山古志に植樹
少しずつ緑が芽吹き始めた山古志木籠。郷見庵に集まった方々は子供達も含めると150人ほどにもなりました。東日本大震災以降、交流のある南相馬の皆様よりお米支援の返礼としていただいた桜の苗木『越の彼岸』『神代曙』『関山』『陽光』の4品種100本、山古志に植樹がはじまります。
旧東竹沢小学校跡、旧職員の方々も 参加して約30本の桜を植樹しました。いつか子供達がこの桜の下で駆け回る日が来ることを願っています。また震災での崩落地跡には、福島から避難生活を送る方々の手で「南相馬住民の桜」として5 本、水没家屋周辺の水が届かない土の上には、かつてそこに住んでいらっしゃった方の手で皆と一緒に5本の桜を植樹しました。震災から10年、まだ現場に立てばしっかり目に映る傷跡が、今日植えた桜の花々にいつか優しく包まれていきますように。
それから今までの道のりを見守ってくださった木籠神社様を囲むように6本、私たちの復興のよりどころとなってきた郷見庵に7本、これからもずっと私たちを見守り、また一緒に歩む大切な場所です。
それぞれに植えられた桜には、参加してくださった方々の想いを書いた木のプレートを下げました。これから大切にみんなで南相馬の桜を育てていきましょう。この桜がたくましく育ち、いつか優しい花を咲かせることは、南相馬、山古志の願いであり、いまだ痛みを抱えて生きていらっしゃっる被災者みんなの希望です。
田植えの日程 5月18日(日)です
4月19日 郷見庵オープンしました
今年の雪解けは例年より早く、木篭にもふきのとうがちらほら見えてきました。今日はみんなで郷見庵のオープン準備です。冬じゅう雪をかぶった案内看板の修理。郷見庵の掃除、屋根のひさし調整や手摺の設置。「ありがとうみなさん」の看板を立て、新しい商品も加わって、春のオープン。そろそろ山菜も並び始めるころですね。四季折々の郷見庵、震災10年目の今年も皆様をお待ちしています。
さて、「南相馬から来た桜の下で、コシヒカリのおにぎりを」との夢を実現すべく、昔ながらのお釜が登場。試し炊きをしてみました。湯気が出始めるといいにおい。思わず顔を近づけます。炊きあがりをいただいて、皆で昼食。美味しいね!というみんなの中に「う~ん、まだまだ」と夢を抱くNさん。もっともっと美味しい炊き上がりを考えて頭をひねっています。これは期待できそうですね。ともあれ、まだ少し肌寒い木篭の春、お日様に恵まれ、春の行事の良いスタートとなりました。